虫歯や歯周病、突然の事故など、人はさまざまな原因で歯を失います。
歯を失うことで、食べ物がよく噛めない、正しく発音できないなどのからだの問題ばかりでなく、食事を楽しめない、人前で自然な笑顔が作れない、年老いて見えるなど心の問題と深くかかわっています。
歯を失うと、ブリッジや入れ歯が一般的な治療法として行われています。
ブリッジにしたけれど・・・ |
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部分入れ歯にしたけれど・・・ |
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総入れ歯にしたけれど・・・ |
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今、天然歯とほとんど変わらない機能と外観を回復する、「第三の歯-インプラン(人工歯根)」治療が注目されています。
インプラント治療によって、天然の歯とほとんど変わらない感覚で、物を噛んだり、会話を楽しむことができます。
インプラント治療には、以下のような利点があります。
外観が美しいというメリット |
歯を失うと、時間と共に顎の骨が縮み始めます。骨が収縮することにより、顎のラインが後退してしわが目立つようになると、必要以上に老けた印象を与えることになります。歯科インプラントは、顎の骨の変形や退縮を抑えて、自然な顔貌や表情を維持するための一翼を担います。 |
健康な歯列の維持のために |
喪失歯が1本の場合、従来の方法では両側の健康な歯を削り人工歯を被せるブリッジ法を採用していましたが、インプラント治療は抜けた部分のみに人工歯根を植立するため、健康な歯を切削する必要がありません。 |
従来の入れ歯と比較した優位性 |
従来の入れ歯と違い、インプラントは顎の骨と義歯全体がしっかりと固定されるため、ガタツキなどの不具合がありません。そのため、はずれやすい、噛めない、しゃべりにくい、痛いなどの入れ歯特有の問題が解決され、快適な暮らしを提供することが可能になります。 |
インプラント治療は一度の手術のみで終わるわけではなく、手術後の治癒期間、仮歯作成など、いくつかのステップがあります。しっかりとした段階を踏むことで安全性も高まり、治療後の快適な生活が可能になります。インプラントの治療が終了するまでには平均4~9ヵ月かかります。
一般的なインプラント治療の過程には次のような段階があります。
STEP1 治療前の診察と治療計画 |
病歴や心身および口の状態を慎重に評価し、インプラント治療が行えるか判断し決定します。 治療計画についての説明を受けます。 ※レントゲン撮影、骨の状態によっては、CT撮影を行います。 |
STEP2 インプラント埋入の手術 |
歯がない所へインプラントを埋め込んだ後、顎の骨にしっかりと結合するまで、6週間~6ヶ月ほど待ちます。 ※骨の状態など様々な条件により異なります。 |
STEP3 インプラント上部構造(人工歯)の製作と取り付け |
インプラントの上に土台を取り付け、その上に人工歯を被せます。 インプラントが骨としっかり結合し安定するまで待ち、この上に人工歯を取り付けます。 ※待つ期間は、インプラントの種類・手術法・骨の状態・全身状態などにより異なりますが、おおむね6週間~6ヶ月ぐらいです。 |
STEP4 正しいメインテナンス |
インプラントを長持ちさせる為には、適切なホームケアと定期的な検診が不可欠です。人工歯は、天然歯のような防御機能がありませんので、毎日の家庭でのケアと定期的な検診をかかさず、きちんとメインテナンスするようにしましょう。 |
麻酔は2~3時間程で切れます。お口の中の感覚が戻ってから、飲食するようにしてください。
その間は、口の中を噛んだり、やけどをする危険がありますので、固いものや熱いものは避けましょう。
また、当日は、アルコール類や刺激物は避けましょう。
傷はには、食べ物が当たらないように気を付けてください。
召し上がれる部分では、通常にお食事をしていただいて構いません。
食べた後は、うがいをして汚れを溜めないようにしてください。
歯磨きは、手術した部位を避けて、他の部分はきちんと磨き、磨いた後にうがいをしてください。過度なブラッシングは避け、口の中を清潔に保ちましょう。
手術当日は、主治医の指示を守り、安静にしましょう。
長時間の入浴激しい運動やなど、血の巡りのよくなるような行為は避けるようにしてください。出血しやすくなったり、痛むことがあります。
翌日からは、出血がなく熱がなければ入浴しても結構です。傷の治りが悪くなりますので、喫煙は極力控えてください。お薬は主治医の指示通りに服用してください。
ブラッシングをしっかり行います。インプラントは天然歯に比べ、構造的に人工歯の根元が細くなっていますので、隙間ができます。普通のブラッシングに加え、歯間ブラシや抗菌剤入りのリンスを使用し、徹底的に口腔内を清潔に保つようにしましょう。
定期的な検診をかかさず、きちんとメインテナンスするようにしましょう。
最初は月に1回、状態が落ち着いてきたら2~3ヶ月に1回、最終的には半年に1回が目安です。
インプラントの状態や噛み合わせに不都合がないかを調べます。また、口腔内の衛生状態をチェックし、専門的な清掃(PMTC)を行います。
インプラントの治療費は控除の対象になることがあります。 |
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自分や家族が病気になり医療費を支払った場合、支払った医療費のうち一定の金額を所得から控除することができます。 これを「医療費控除」と言い、インプラントも対象となりえます。 詳しくは、「国税庁タックスアンサー」をご覧ください。 |